ブッシュクラフトとは何なのか?

ブッシュクラフトとは何なのか?

ブッシュクラフト(Bushcraft)は、アウトドア界隈で話題になっているが、明確な定義はあるんだろうか? ブッシュクラフトといえば、火器を用いずに火おこしをしたり、ナイフやロープを自在に扱ったりするスキル面にフォーカスされることが多いと思う。

個人的にはあたまでっかちに捉えず、「野営っぽいアウトドアスタイルとそのスキル」くらいの捉え方をしている。

もちろん深く掘り下げれば底なしなんだろうが、それぞれの解釈でやりたいことを切り取って楽しむということでいいと思う。ざっくりとしたイメージを掴むために少し考察していきたい。

ブッシュクラフトの起源は?

諸説あるとのことだが、北欧のイメージが強いだろう。ただ、bushの語源を探っていくと「アフリカ・オーストラリアの~」という意味にぶち当たる。確かにオーストラリアのアボリジニーやアフリカ由来の民族など、それぞれの民族がそれぞれの自然環境下で「生活の知恵」として生み出し、その技術を進化させてきたのだろう。

アメリカだって、北米の先住民が独自のスタイルとアプローチで、知恵やスキルを生み出してきたはず。

当たり前だけど、自然環境や文化・生活様式がそれぞれ異なるし、採れる食物や水環境もまったく異なるはずである。生活をしていくためにそれぞれの地域で考え、実行し道具を作ったりしながらスキルを獲得していった。

広く伝播されているブッシュクラフトの技術はサーミ人(北欧に住んでいるトナカイ遊牧民)に由来するものが多い。ククサなんかもこの民族由来らしい。ナイフやアックスも北欧製のものが多いが、それもうなずける。

 

ブッシュクラフトの解釈

ということで、ブッシュクラフトを自分なりの解釈をしていきたいと思う。

  1. 自然にできるだけ溶け込む
  2. 薪や道具はできるだけ現地調達
  3. ナイフ・ロープの技術は最低限知って「使い分けることができる」
  4. 火おこしはライターやマッチを使わず起こす 
  5. ナイフを駆使して様々なものを作る
  6. 過度な最新ツールは用いず、レトロ手法を重視する 

 

 

非常に緩い解釈だが、それでよい(笑)

スウェーデンやフィンランドでは「自然享受権」というのがあり、大まかにいうと他人に迷惑をかけず、自然環境を損ねない範囲で「自由に森林にアクセスできる」権利が法律で保障されている。

当然日本ではそんな法律はなく、全ての土地に所有者が決まっていて、森林に自由にアクセスしブッシュクラフトを楽しむという環境が得にくい。そのなかで生のスキルや経験を得ることは法律のグレーゾーンに触れたりするので難しい。

ゴリゴリのブッシュクラフターはそんなことも厭わず、ガンガン山に入っていくのだろうが。。

 

大事なのは自然と一体化し、自分なりの知識とスキルを獲得し楽しむこと

日本では、なかなかワイルドに活動できるキャンプ場は少なく、キャンプ人気も相まり人が多く環境面が厳しいのは確かである。

ただ、その中でも自然のものを使って火を起こして煮炊きしたり、ロープワークを使ってハンモックを張ったり、バトニングで薪割りしたり。いつもより装備を軽くして、あるもので工夫しキャンプを楽しんだり。

限られた環境で、自然と共生しブッシュクラフトスタイルを楽しむことができる。

やはり武骨なナイフも欲しいし、ツールも楽しみたい。

あまり定義を考えず、自分なりの解釈で楽しむプロセスの中で知識やスキルを獲得し、活用する。

そんな気持ちで今後もブッシュクラフトを捉え、付き合っていきたい。

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